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トップ 既刊号 > 特集 > はじめに

茨城県稲敷郡阿見町における文書管理の試み
ファイリングシステムと統合文書管理システムの導入
<はじめに>
 

LGWAN導入、電子自治体構想などが機軸となり、地方自治体においても情報・通信環境の高度化は、時代が求める差し迫った課題となっています。

このような背景の中、官公庁における情報の実体である行政文書の管理(文書管理)分野においても、従来の紙をベースとした「文書管理」のあり方が根本的に問い直される趨勢にあることは否めません。

この数年、メーカー各社は「統合文書管理システム」を次々にリリースし、既に導入を果たした団体も見受けられます。また、今後導入を検討している団体は、未導入団体のほぼ全てといってよい状況でもあるかと考えられます。このような環境の中、文書管理担当者の多くは、自庁における文書管理の現状をにらみ、統合文書管理システムの導入をどのようなステップで進めてゆくのか、また導入によってどのような問題が生ずるのかについて悩まれているものと推測します。

文書管理通信では、このような環境下にある文書管理担当者への一助とすべく、紙ベースのファイリングシステムに次いで統合文書管理システムとの双方が導入され、かつ良好に運用されている好個の事例として茨城県阿見町を取り上げ、導入の経緯とその中で起こった問題点、今後の課題について取材し、復刊第1号(55号)の特集として皆様にご紹介いたします。

   
(本文中の用語の使い方)
 

現在、「文書を管理するシステム」を意味する用語として「ファイリングシステム」、「文書管理システム」、「統合文書管理システム」、「総合文書管理システム」などが用いられている。

本書では似たような概念を区別するため、本来の用語の概念や定義に拘泥せず、本報告に限定し便宜的に以下のように用語を規定して記述する。

「ファイリングシステム」
 

紙文書をベースとして文書の整理保管から廃棄までの管理を行うシステムを言う。

統合文書管理システムが文書の発生過程から廃棄までのライフサイクル全体を管理するのに対し、ファイリングシステムでは文書の発生過程(文書の書式管理含む)はカバーされていない。

またファイリングシステムが紙を扱う前提のシステムであることから、什器、備品などの設備環境のコントロールや文書の保管容器、保存箱などの形態や文書庫の管理までをその範囲に含めることが多い。

「統合文書管理システム」
 

文書の発生(作成過程含む)、収受から廃棄までのライフサイクル全体をコンピュータプログラムと電子的通信網の利用によって運用、管理するシステムを言う。原理的には、ペーパーレスオフィスを念頭に置いたシステムであるが、過渡的には電子文書とともに紙文書の管理もカバーすることになる。ただし、ファイリングシステムのように紙文書の保管・保存用具、什器、文書庫の管理や紙文書の移し換えや置き換えなどの物理的コントロール、人的作業のコントロールの概念は無い。

「文書管理」
 

文字通り行政文書の管理を言う。本文中では上に規定した「ファイリングシステム」、「統合文書管理システム」双方を含むとともに、システム化されていない状態の文書の管理状況を意味する場合もある。

 
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