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トップ 特集記事 > ビネガーシンドローム 〜 おたくは大丈夫? 〜
4.質疑応答内容
   
 
『たたき台として大いに揉んで下さい』
との講師からの発言もあり、参加者との間で活発な質疑が行なわれました!
   
Q1. 第一次調査をサンプリング調査としているが、サンプリング調査ではたして劣化フィルムの特定が可能か?酢酸臭がしたら、最初から悉皆調査(全数調査)が必要ではないか?
A1. マイクロフィルム(特にマスターフィルム)の場合は、紙資料と違い年代毎などのグルーピングが出来るためサンプリング調査から劣化フィルムの特定と数量の確定が出来ると考えている。
自触媒作用点 「ADレベル 1.5」ではまだ「酢酸臭」は発生せず、人の嗅覚で酢酸臭を感知できるのはADレベルが概ね「2.5」を超えてからである。 「酢酸臭の嗅ぎわけ作業」は人によりバラつきがあり、また嗅覚の特性から、同一人物でも臭いに慣れると判定基準が違ってしまう。 TACフィルムの劣化メカニズムに照らし合わせて考えた場合、「ADストリップ」によるサンプリング調査は、簡単に共通の指標によるより細やかな判定ができるため、早期点検・早期対処の観点からも適切と思う。
   
Q2-@ 「劣化フィルムの別置」は、どのくらい離して置けばよいのか?
-A 劣化抑制処置(酸吸着など)を行ないかつ酸が外に漏れないようにパックすれば同じ棚に置いても問題ないか?
-B ADレベルが下がって来たら、他のフイルムの所へ戻し同置しても良いか?
   
A2-@ 何箇所かの壁にADストリップを貼ってみて部屋の位置別の状況を把握してみてはいかがでしょうか。 (注)「ADストリップ」は酢酸以外の他のガスにも反応するため確実ではありませんが目安にはなります。
-A 劣化抑制処置を手厚く施し、ドライボックス等に入れ外に酢酸ガスが漏れないような処置を施した場合は同置して良い。以後、サイクル細かくADストリップによる点検を行い経過観察する。
 -B 同置は極力避けたい。 劣化の始まったフィルムは劣化開始以前の状態には戻ることはない。 「劣化抑制処置」とは始まってしまった劣化のスピードを押さえる処置であって状態を元に戻す処置ではない。 騙しだまし使う言わば“時間稼ぎ”である。 この時間稼ぎの間に対策スケジュールをたてる必要がある。
   
 
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