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トップ 主催セミナーセミナーレポート > レポート 4

【統合内部システムにおける電子決裁成功事例】
e-文書法、個人情報保護法の動向をまじえて〜 セミナー報告 その4 〜
今回は、電子自治体構築の中で導入を急がれている
電子基盤『統合文書管理システム』を取り上げました。
講演をする松本健一氏

 

【 電子自治体 】 ⇒ 【 情報公開 】⇔【 個人情報保護 】

『電子自治体』構築の基盤となる統合内部システムにおける文書管理の在り方を、電子決裁を中心としてお話いただいたのが、株式会社日本電気 本社 事業推進部 松本健一氏を招いてお願いした“統合内部システムにおける電子決裁成功事例”です。

はじめに、講演内容の全体をご理解いただくためにレジュメの目次をご覧いただき、これにあわせて講演内容をご紹介いたします。

1 e-文書法の施行について
1.e-文書法の施行について ・・・ 3
2.e-文書法の施行による効果 ・・・ 6
2 個人情報保護法の施行について
1.個人情報保護法の施行について ・・・ 8
2.個人情報保護法の施行による効果 ・・・12
3 電子決裁成功事例
1.ワーキンググループの活動について ・・・14
2.電子決裁システムにおける業務改善例 ・・・17
3.電子決裁システムへのスムーズな移行に向けて ・・・21
4.統合内部システムにおける電子決裁システム ・・・22
5.統合内部システムの動向 ・・・23

【 e-文書法の施行による効果 】

『e-文書法の施行は紙文書電子化の増加を促し、情報の共有化、検索性の向上、ひいては業務フロー全体の電子化推進につながり大きな効果をもたらす』と述べ、紙の削減のみでなくとりわけ電子納税の視点からの効果が期待される。

【 情報セキュリティ 】

情報の利活用の利便性を高める主役=電子文書、においては充分なる個人情報保護対策が必要

【 推進役としてのワーキンググループ 】

検討ならびに導入推進をスムーズに行うためには、ワーキンググループ(=検討委員会)の設置が有効である。としそのメンバー構成、活動内容、成果を具体的に述べ、なかでも現状業務フロー分析でのイレギュラー処理の洗い出しの重要性を強調していました。

そこで重要とされる「現状業務フロー分析」について少し触れてみます。

【 それって・・本当にイレギュラー? 】

うちの業務は特殊なやり方をしているのでシステム化が難しくて・・・』
打ち合わせの中でよくこんな声をお聞きします。
確かに、合併直後の団体ではこのような声もやむを得ないのかなとも思います。
しかし、果たして「それって本当にイレギュラー」なのでしょうか?

【 分解 ⇔ 組み立て 】

『イレギュラーと思われる処理も、分解してから組み立て直してみることにより、ほとんどの業務がレギュラー枠に入ります。 勿論、イレギュラー処理業務は残りますが、この【分解と組み立て】作業で篩いにかけられた分、ずっと少なくなっているはずです。このことによりおのずと業務フローの合理化・正規化ができるのでは』と自治体での豊富な業務分析経験を持つ講師の松本健一氏は言います。
イレギュラーな業務の洗い出しによりレギュラーな業務の流れが明確に!
このことは「電子決裁」に限らず「ファイリング」など全ての業務推進にも当て嵌りそうですね。

【できればパッケージで!】

上記「現状業務フロー分析」を経ることにより、ともすれば予算のかさむ自庁に合わせたカスタマイズの部分を極力減らすことができ、パッケージシステムを合理的に活用できます。 このことにより予算の圧縮が可能になります。
最近のパッケージ化された統合(総合)文書管理システムビルドアップ方式のものが多く、自庁の現状にあわせたスッテップで適時導入が可能となっているそうです。【現状業務フロー分析により課題が鮮明に!】
さて、いよいよ成功事例です!
電子決裁システムにおける業務改善例のポイントとして大きく3つを挙げています。

中でも 1.意思決定時間の短縮では次の各項を具体的な事例としてお話いただきました。
* 意思決定範囲の見直し
* 出先機関への運送時間の削減
* 簡易的な回議文書の修正は電子決裁システムで
* 文書供覧方法の変更
* 照会文書は部から課宛てに
* 進捗状況確認は電子決裁システムで

【使ってなんぼ! 職員に使ってもらうためには・・】

どんな優れたシステムも使いこなして始めて効果が発揮されます。
システムを職員の皆さんに利用してもらうための留意点として次の2つが重要としています。
決裁方式は強引なオール電子化を避け選択肢を持たせる。
他システムとの同時稼動

【電子決裁システムの位置づけ】

電子自治体基盤は住民情報システム内部事務システムで活用され、さらに内部情報システムは、行政評価統合庶務人事給与グループウェア文書管理財務会計など幾つかのシステムによって構成されます。
これら内部行政システム同士に業務連携インターフェースを設け、決裁機能を共有させ、各々の内部業務システムの効率化・迅速化・安全化を図るのが電子決裁システムを活用した統合内部システムです。

【内部統合システムに求められる要件】

最後に地方公共団体が内部統合システムに求める重要要件として、次の3つを掲げ講演を結ばれました。
1) 基盤システム導入によるセキュリティ向上
2) 既存システムとの情報連携インターフェース
3) 内部情報系・住民情報系のネットワーク統一

* 確かに、実際には色々と解決せねばならない問題点も多く、なかには出来ているようで
出来ていないシステムもあるなど悩ましいところです。
この悩ましい問題をあえて投げかけ、自信を持ってお話されていらした、講師の松本氏(NEC)
に改めて謝意を贈らせていただきます。

図解を多く取り入れた1時間近い講演を、拙文での紹介では無理があったかと思われます。ご容赦のほどお願いいたします。
この講演内容に関してもっと詳しくお知りになりたい方は、下記までご連絡いただければ
ご対応させていただきます。

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 特定非営利活動法 人エイジングブライト倶楽部
  「文書管理通信」編集室 編集主幹 中村 信幸
TEL : 054-249-2970 FAX : 054-248-4612
Mail: info@bunkan.jp URL: http://www.bunkan.jp

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平成18年9月 「文書管理通信」編集室 編集主幹 中 村

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