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キングダム

GWはいかがお過ごしだったでしょうか? 多くの方々が10連休を満喫されたことと思います。そして、令和元年。 気持ちも新たにお仕事に勤しんでいらっしゃることでしょう。
 私は、たまたま「キングダム」アニメ判(NHK BSプレミアム)が、初回からこれまで放映された分を纏めて無料視聴できるというサイトのある事を知って、それにはまってしまいました。

「キングダム」というのは、Wikipediaでは、次のように紹介されています。
――― (2019年5月16日現在) ―――
紀元前3世紀の古代中国の戦国時代末期を舞台にして、後の始皇帝となる秦王政と、秦の武人である主人公・信の活躍を中心に描かれている中国時代劇である。信は後の秦の大将軍・李信である事があらかじめ明かされている。
―――――――――

4月19日から、山ア賢人さん主演の実写映画も上映されていて、評判はなかなか良いようです。

さて、以前(編集室だよりNo.44(2019年4月5日))、渡邊主幹から「江戸時代の行政文書はどのようになっていたのだろう?」という問があった、と記しました。ずっと探していたのですが、参考になるサイトを見つけましたので、お知らせします。「文書管理の起源(今と昔)」と題して、村岡レコードマネジメント研究所代表村岡正司先生が2007年にご発表になられたもの「指差し 記号」の画像検索結果)です。

昔は、日本の文書管理はものすごくしっかりしていたようです。どこで変わってしまったのでしょうか? 今の公文書問題を考えるヒントが見つかるかもしれません。

ところで、文頭の秦の時代、広大な中国を統一するため、始皇帝は、それまでの「封建制」(氏族性)を廃止し、「郡県制」を採用した、とあります[1]。そして、「郡県制を維持する最も基礎的な手段といえば、それは行政文書制度の全国的な実施に他ならない。漢字を書き留めるという行為によって作られる政令制書・公的手紙・財務と人事の帳簿などは、いわゆる行政文書として、伝達と受領、または発送から施行までの一連の手続きを経ることによって、社会に対する行政管理と統制の力を及ぼすことができた。従って、郡県制の実施の過程にあっては、大量の行政文書が作られたのである」とされています[2]。

ただ、伝世文献の中に行政管理の方法の詳細が記されていることが少なく、専制的集権体制の全貌を把握することは非常に困難だったようです[2]。しかし、20世紀初めの敦煌・居延等の烽燧遺址中からの文書群(漢・晋代)の発見を皮切りに研究が進み始め、2002年6月には、湖南省土家族苗族自治州龍山県里那鎮・戦国秦漢古城遺址の古井中(一号井)から37300余件という考古学史上例をみない大量の簡牘資料(秦代)が発見されました[2]。

ちなみに当時は、まだ紙が流通していなかったので、木牘(もくとく)と呼ばれる薄い木や竹簡という竹の皮に文字が書かれていたそうです。始皇帝はとても仕事がお好きだったようで、しかも短期間に領土拡大平定を図ったため、毎日、文書を積み上げて、はかりで重さを量り、一日一石(120斤=約27kg)のノルマができるまで、休む間もなく、働き続けたそうです[1]
2006年9号から「週刊ヤングジャンプ」(集英社刊)に連載が続いている漫画(作者;原泰久)では、このあたり、これからどのように描かれていくのでしょうか?

一週、余計にお休みをいただいてしまいました。今週からまた週一で編集室だよりを更新してまいります。ご意見・ご感想などありましたら、ぜひご一報下さい。よろしくお願いします。

 

[1] 鎌田舜英の書の展示室
「 泰山刻石 」( http://brush.art.coocan.jp/J1040.html )より

参考-3  秦の始皇帝は暴君か ━ その業績に対する評価を再検討する ━

[2]「秦代における行政文書の管理に関する考察 : 里耶秦牘の性格をめぐって」 呂 静東洋文化研究所 紀要第158冊(2010年12月) p.253〜280 (「指差し 記号」の画像検索結果

[ps] 引用させていただいた村岡先生のご発表資料の中で、「(図3.1)日本の文書管理の歴史」は、「記録管理学会第118回例会学習院大学教授高埜氏資料を村岡加工」と記述されていました。そこで現在学習院大学名誉教授の高埜利彦先生の最近の著書「近世史研究とアーカイブズ学」(青史出版、2018年7月25日)を京都府立図書館から(旭川中央図書館経由で)お借りしました。天皇の代替わり、相撲の女人禁制、公文書の社会的問題など、現代的課題に対する論考も含まれているようで、500頁以上の大部ですが、読破してみたいと思っています。

「文書管理通信」編集委員見習い  樹令(いつき・れい)

2019年5月17日


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